豊田トンド山古墳(仮称)発掘調査現地見学会




奈良県天理市、天理教本部神殿北の丘陵南斜面で発見された豊田トンド山古墳(仮称)の発掘調査現地
見学会に行ってきました。
今回もあまり大々的に報道されてなかったので油断してましたが、予想以上の人出でしたね(汗


余裕を見て開始1時間半前に到着したのだが、それでもかなりの見学者が訪れておった。
これは見学者用駐車場から見た発掘現場。



ここから10分ほど歩き、山道を少し登ると発掘現場に到着。
事前の告知では「急峻な丘陵地のため健脚向けです」とか脅していたが、それほどでも無かったのう。




いやいや、山中を6時間も彷徨ってたアンタを基準にしても。
見学者の年齢層からすると充分キツイ場所ですよ。 しかも気温も30℃近くあったし。


こんなこともあろうかとペットボトルに冷茶を用意してきたのが役に立ったわい。
それでも、説明会後半ではバテバテのおっさんが続出しとったがの。



さすがに説明会開始まで時間があるので、まだまだ見学しやすい状態。
先に古墳と出土品の撮影を済ませておいたので、上の画像をクリックしてご覧ください。

説明会が始まるまで、テントで展示されてた出土品を見学。
これは玄室にあった凝灰岩製の組合式家形石棺の石棺材。
盗掘に遭い粉々になっていたそうで、これが最大の破片だとか。




そのほかにも須恵器などの土器が展示されておった。






ベンガラや追葬された木棺の鉄釘、太刀の飾り金具など・・・
盗掘に遭っていたのが残念じゃ・・・




側には発掘の状況が写真パネルで展示されてました。







鑿跡のある石材も展示されてましたが、この古墳は中世の山城として利用されてたので、その時の
ものですかね・・・?






混みあわないうちに古墳を撮影。
これは墳丘全景。
直径30mほどの山寄せの円墳。




横穴式石室全景。
天井石は失われていたものの、羨道長4.5m、幅1.7m、玄室奥壁幅2m、高さ2.6m、玄室長4.9m
石室全長9.4m。




玄室奥壁、向かって左にうっすらベンガラの赤が残ってるのもポイント高いですね。




玄室床には排水溝があるそうですが、これは今後床面を剥がして調査するそうです。




また、石室前にも鑿跡のある石材がありますが、これはこの場で加工されたようです。




そうこうしてるうちに見学者がエライ事に! Σ(゚Д゚;)アラマッ
学芸員?の方が「資料500部で足りるかな・・・1000部用意するのは多すぎかも・・・」とか
話しておられましたが、読みが甘すぎ!
ゴールデンウィーク中の現説を舐めちゃいかんよ・・・

あまりの混雑ぶりに、急遽説明会が30分前倒しで行われました。
解説の方が熱が入りすぎて30分で納まらなかったので、2つに分けてあります。
下の画像をクリックして下さい(説明会前半)





下の画像をクリック(説明会後半)



説明では言葉を濁しておったが、被葬者はこの辺りを治めてた物部氏の有力者では?
オッサン達の圧力に負けて、センターポジションを確保できなかったのをお詫びします。
見学者に対して場所が狭すぎですよね。
慌てて入れ替え制にしてたので、もう一度ゆっくり見学できなかったのが心残りです。

ま、古墳自体はとりわけ特別なものでもなかったが、天理や明日香村はネームバリューだけで見学者が
集まるのが分かった見学会でしたわ。




ゾロゾロと山を下る見学者。
今回はわりと若い人やコフ女!もチラホラ見学しておったのが印象的じゃったわ。



このあと、古墳はどうなるんでしょうかね〜〜〜?
取り壊されることは無さそうですけど、埋め戻してしまうのも勿体ないです。
できれば古墳公園みたいに整備して欲しいが、破壊されなければ良しよすべきかのう・・・
ま、はなはだ簡単でしたが、豊田トンド山古墳(仮称)現地説明会のレポートをお送りしました。
またどこかの現地説明会でお会いしましょう!



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